久しぶりに実家に帰ると、「あれ?」と思うことってありませんか?
私の場合、それがいちばん最初に気になり出したのが“冷蔵庫の中”と“食品のストック”でした。
賞味期限が切れた牛乳、なぜか増え続けるだしパック、コンビニのお惣菜がやたらと多い…。
当時はなんとなく「ちょっと心配だなあ」と感じる程度だったけれど、今思えばそれがサインだったのかも。
この先、親の暮らしをどう見守っていけばいいのか悩んでいる方に、少しでも参考になったらうれしいです。
離れて暮らしていると、たまにしか会えない分、些細な変化に気が付くことも結構あったりします。
そんな中でも特にわかりやすいのは「冷蔵庫の中」と「食料品のストック」。
「冷蔵庫の中」は、毎日食べる物を入れているというだけでなく、家族以外の他人に見せるものではないので案外無防備。「食料品ストック」もしかり。
帰省の際にそれとなくチェックすることで、親のちょっとした変化に気づけるかもしれません。
冷蔵庫の中に見えたサイン
冷蔵庫の中は各家庭によって違うとは思います。
我が家の場合、両親は現役時代共働きで、母はそこまで料理上手ではないにしろ、人並みにはお料理していました。
ただ晩年は脚を悪くして、歩行にはステッキを使うようになったので、遠くへの買い物は少し億劫になっていたようです。
特に運転免許を返納してからは、週1の生協の配達と、近くの薬局(ちょっとした生鮮品も売っている)や、10年前くらいにできた近くのコンビニでの購入で賄っていたようです。
賞味期限ギリギリや過ぎてる生鮮品
一番最初に気が付いたのはこれです。
例としてはこんなもの。
- 牛乳や野菜ジュースなどの飲料系
- マヨネーズやケチャップ、ポン酢しょうゆなどの調味料
- お豆腐や納豆など
- コンビニのちょっとしたお惣菜
増えていくコンビニ総菜
先にも書いた通り、10年くらい前に近くにコンビニができてから、母はそこがお気に入りになったようで、冷蔵庫の中にもコンビニ食材が結構な割合で入っていました。
「これ便利なのよ~」
と自慢げに見せてきますが、ようは料理しなくなったということ。
まぁ父と二人だからね、面倒くさい気持ちは私もわかるけど、、
ただ、買ってきたはいいけど少し食べて保存して忘れてる、、、っていうものが結構あって、聞くとだいたい「今日食べようと思ってた」って、、
冷凍食品が冷蔵庫に
これもよくありました。
冷蔵庫の中をチェックしていると、ちょいちょい冷凍食品が、、
母に尋ねるとまたもや、「それは今日食べようと思って解凍していたのよ」
という答えが毎回。。
いやいやいや、、、
なんだか冷蔵庫の中がいっぱい
昔から、そこまで整理上手な母ではなかったけれど、
帰省するたび冷蔵庫を開けるとあふれんばかりの食料が、、、
脚が悪くてなかなか外に買い物に行けないからため込むのか、
買ったことを忘れてまた買っているのか、、
いずれにしても帰省のたび、毎回冷蔵庫の賞味期限切れの物を大量に処分していました。
食品ストックに見えたサイン
大量の常備野菜や調味料
運転免許を返納してからは、車で買い物へ行けなくなった分、重い物やストック品などは生協を利用していました。
ただこれも良し悪しで、購入リストを見てみると、ふたり暮らしとは思えない注文量、、
数の認識がおかしいのか、買ったことを忘れているのかは定かではないのだけれど、
ダイニングの床には箱買いした?と思われる量のジャガイモ、玉ねぎ、トマト、きゅうりなどなど、野菜や備蓄品が置かれ、、
中には腐りかけているものもあって、あまりにも多いものは、妹と帰省した時は持ち帰ったこともあったっけ?
腐らないものならともかく、生鮮品や消費期限のあるものは要注意!
大量の「だしパック」
母が認知症?と気づいて年1~2回帰省するようになってから、一番初めに???となったのが戸棚の中に大量の「だしパック」。
新しいもの、一度使った形跡があるけどその後手つかずのままのものなどが混在。
これまた消費期限切れの物は処分し、消費期限間近の者は持ち帰ったりしたけど、翌年帰省するとまた増えてる!!?
これってため込むものが人によっても違うようだけど、母の場合は「だしパック」
基本的にお料理しなきゃって気持ちがあったのかなんなのか、、、
ストック管理が崩壊
だしパックの他にもため込んでいたのが、下記のようなもの。
- 砂糖や醤油など調味料
- 排水溝ネット
- アルミホイルやラップ
- ティッシュペーパーやトイレットペーパー
なぜ「食のサイン」が見守りの鍵になるのか
- 食生活の乱れ=健康リスクの早期発見につながる理由
- 冷蔵庫・パントリーは「日常の中心」を映す鏡であること
ここでは、気になって調べてみたことを記載しています。
食欲や食行動の変化は、認知症の初期症状の一つ
認知症の初期には、食欲や食行動に変化が現れることがあります。
例えば、
- 食事をしたことを忘れて「食べていない」と訴える
- 甘いものばかりを好むようになる、
- 食事の量が極端に増減する
などが挙げられます。
これらの変化は、認知症の進行とともに顕著になるため、早期に気づくことで適切な対応が可能になります。
食品の管理状態は、日常生活の自立度を反映する
冷蔵庫や食品ストックの状態は、日常生活の自立度を示すバロメーターです。
下記のような状況は、買い物や調理、食事の習慣に変化が生じている可能性を示しています。
- 賞味期限が切れた食品が放置されている
- 同じ食品が過剰にストックされている
- 調味料の減りが異常に遅い
これらの変化は、身体的・認知的な機能低下の兆候であることが多いため、注意が必要です。
食生活の変化は、健康リスクの兆候となる
高齢になると、味覚や嗅覚の低下、噛む力や飲み込む力の衰えなどにより、食生活に変化が生じます。
これにより、食事のバランスが崩れ、栄養不足や低栄養状態になるリスクが高まります。
また、食事の偏りや食欲の低下は、フレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉量の減少)などの健康問題の前兆となることもあります。
これらの変化を早期に察知することで、適切な介入やサポートが可能になります。
引用:長寿科学振興財団+2朝日新聞グループ+2長寿科学振興財団+2
見守りのポイント:具体的なチェック項目
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冷蔵庫内の状態:賞味期限切れの食品がないか、食材の減り具合に異常がないかを確認します。
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食品ストックの管理:同じ食品が過剰にストックされていないか、必要な食品が不足していないかをチェックします。
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調味料や常備菜の使用状況:調味料の減りが極端に遅い、常備菜が手つかずで残っているなどの変化に注意します。
引用:ひらかわ市公式サイト -
食事の好みや食欲の変化:急に甘いものを好むようになった、食事の量が極端に増減したなどの変化を観察します。
遠距離からできる「見守り」はじめの一歩