お子さんの習い事で、バレエを習わせてみたいと思っている方って多いようです。
でも親が習ったことが無い場合、どんな事をするのか、子供に合っているか、月謝は?と、わからないことが多いんじゃないかな~と思います。
以前の私もそうでした。
我が家には、現在20代のふたりの娘がいて、二人ともクラシックバレエを習っていました。
特に長女は、プロを目指して高校途中から海外留学し、プロの舞台にも立っていた経験があります。
そんな元バレエママからみた、子供がバレエを始める前の疑問を少しでも解消してもらえたらなと思い、バレエを習う前の疑問をまとめてみることにしました。
ちなみにここでいうバレエはクラシックバレエのことになります。
どんなことをするの?
これはご存じの方も多いと思いますし、小さいお子さんなんかはアレンジした簡単な内容になっている場合も多いかと思いますが、バレエのレッスンは習い始めの子からプロフェッショナルの方々まで皆、踊る前に次の順番でレッスンします。
ストレッチ
レッスン前に身体をほぐしてレッスンに備えます。
身体の硬い子も毎回することで柔らかくなっていきますよ。
バーレッスン
バーにつかまって、プリエ(足の屈伸)、ルルベ(かかとを上げてつま先で立つ)~アラベスク(片足で立ちもう一方の脚を上げる)、グランバットマン(片足を振り上げる)まで、毎回ほぼ同じ流れでレッスンします。
センターレッスン
バーから離れてのレッスンです。
ゆっくりな動き~速いテンポの動きまでいろいろです。
毎回先生が振りを付けるので、最初は覚えるのが大変ですが、徐々に普通に覚えられるようになるみたいです。
振付
発表会などが近くなると、その振り付けの練習も入ってきます。
バレエを習う目的
姿勢が良くなる
バレエのレッスンをたまに見る機会があると、先生が常に「引き上げて!」「アップアップ!」とおっしゃってましたね~。
さらに、「肩下げて~」「おしり締めて~」「つま先伸ばす!」も言われてましたね。
これどういうことかっていうと、頭のてっぺんは上から引っ張られているようにしながら肩を下げると、首が長くなるんですね~
実際に長くなるわけでは無いと思うんですけどね、長く見える?ようになってきます。
自然と背筋も伸びますし、つま先まで神経が行き届くようになってきます。
バレエダンサーは皆さん、立ってるだけで美しい方ばかり。
すでにバレエを辞めた我が家の娘たちも、姿勢だけはいいですね。
これは一生の宝だと思います。
礼儀が身に付く
これはバレエだけではないと思うんですけどね。
レッスンの始まりと終わりには、「お願いします」「ありがとうございました」と必ずレヴェランス(バレエ流のお辞儀)をします。
また、先生ご自身も生徒に対しても親に対してもきちんとされている方が多いと思います。
他にも、年上のお姉さんや、外部の先生や舞台スタッフの方、他の子どものお母様など、いろんな方と出会う中で、自然と身についていく気がします。
協調性を養える
レッスンでは、学校のお友達とは別の子供たちと一緒にレッスンします。
一列に並んだり、円になったり、皆と一緒に行動することが多く、これも自然と身に付いていくように思います。
発表会などを経験すると、更に団結力も手伝って一層高まったように思います。
芸術性、音楽性リズム感などが良くなる
バレエは音楽に合わせて体で表現する芸術なので、日々のレッスンで少しづつ蓄積していく感じですね。
そして総合的な舞台芸術なので、発表会などを通じて、舞台美術や照明、音響、衣装など、いろいろな方面に視野が広がっていくことはとても大事なことと思います。
度胸が付く
小さなことで言えば、レッスン中にグループ分けされて少人数ずつアンシェヌマン(小さい振り付け)を踊ったり、ひとりでお手本をさせられることも。
大きなことで言えば、発表会などで大勢の観客の前で舞台に立って踊りますよね。
これって大人だって緊張するのに、小さな子供にとっては相当なプレッシャーだと思います。
娘たちがお世話になった教室では、発表会のゲネ(リハーサル)の日に、先生が母親たちを舞台に上がらせて、観客席の方を見せてくれて、
「今からお子さんたちはこの舞台で踊りますよ。すごいですよね。終わったらいっぱいほめてあげてくださいね。」
と言われてたのを思い出します。
更に、コンクールなどに出るようになると、審査員の前で一人でヴァリエーション(全幕バレエの中の一部の踊り)を踊ります。
娘たちも出たことがありますが、これは私は絶対マネできませんね。
当時は見ているこっちが吐きそうでした。。。
学校以外のお友達ができる
先にも書きましたが、バレエ教室にきている子はほとんどが違う学校の子供たちです。
週に何度か一緒にレッスンしていくうちに、自然と仲良くなっていきます。
これは少し大きくなってくると、学校で少しくらい嫌なことがあっても、バレエ教室に行ってお友達とレッスンして気持ちを切り替えて、また明日も学校へ行くっていう良い循環ができてたように思います。
娘たちも、バレエ教室でのお友達は今ではも仲良くしている子がいたりしていますね。
集中力、記憶力が養える
バレエのレッスンは、同じバーレッスンでも音楽や振付が毎回微妙に違います。
先生の指示を聞き逃さないように集中したり、順番を覚えたりを毎回することで、集中力と記憶力が養えます。
これはお勉強にも生きてくると思います(^^)
バレエを始める年齢
バレエ教室の募集でよく見かけるのは、3才~が多いのかなって気がします。
我が家では、長女は小2~、次女は小1~です。
ここでは始める年齢によるメリットデメリットを、完全にわたし分析でお伝え出来たらいいかなって思います。
未就学児から始めるバレエを習うメリットデメリット
小学校へ上がる前の未就学児の場合、しっかりとしたバレエレッスンはなかなか難しいかなと思います。
先にも書いた、集中力がまだそこまでないからです。
教室でもそこは考えていて、まずは先生のお話を黙ってお行儀よく聞く。身体を柔らかくする。音楽に合わせて身体を動かす。教室のお友達と仲良くする。といったことを重視しているところが多いようです。
なので、この時期からいきなり有名教室などに通わなくてもよいかなと個人的には思います。
お子さんと親御さんの無理のない範囲で、まずはバレエに慣れる。バレエを好きになる。ことから始めるのが良いかなと思います。
小学校低学年から始めるメリットデメリット
この時期からバレエを始めるお子さんが一番多い印象です。
個人的にはこの時期に始めるのがもっともスムーズかな~と思います。
小学校に上がるとある程度集中力も付き、先生のお話もきちんと聞けるようになってきますしね。
身体も成長して、少しずつ難しいこともできるようになってきます。
この時期始めるデメリットとしては、小学校の入学と同時にバレエも始めることになると、お子さんによっては新しいことがいっぱいでストレスになってしまうかもしれないので、時期はお子さんに合わせて検討してあげてくださいね。
小学校高学年から始めるメリットデメリット
高学年からになると、すでに小さいころから習っている子はかなり上手になっています。
そこへ入って習いたい!という子は、親が習わせたいというよりも自分が習いたいと思って始める子かなと思います。
なので、そのことを気にせず自分は自分とマイペースでいける子は問題ないと思います。
現在、新国立劇場の芸術監督で、元英国ロイヤルバレエのプリンシパルだった吉田都さんがバレエを始められたのは10歳の時と聞きました。
海外のバレエ学校入学もこのくらいの時期です。
このくらいの年齢だと理解力も早いので上達も低学年の時より早いです。
男の子はこの年齢以降に始める子もかなり多いようです。
中学生以降~
バレエは小さいころからの積み重ねなので、もしもプロを目指すとかだと中学生以降から始めるのは少し遅いように思います。
ただ、大人になってからでもバレエを習う人はたくさんいます。
趣味であれば遅いということは全くないと思います。
お子さんに合ったバレエ教室の見付け方
バレエ教室も、今は結構たくさんあるので迷ってしまうかもしれません。
なので、ちょっとした探し方のコツをまとめてみました。
バレエ教室を選ぶ時の参考にしてもらえたら嬉しいです。
教室の母体や規模、方向性
これはどういうことかっていうと、バレエ教室もいろいろあるっていうことです。
- バレエ体験的な教室 ・・・公民館やスポーツクラブ、カルチャーセンターなど
- リトミック的なことが中心な教室 ・・・未就学児~小学校低学年が中心
- 歴史が古く、支部も多くある教室 ・・・有名バレエ団も。
- 比較的新しく、先生も若い教室 ・・・いろいろ意欲的だったり、海外経験者も。
- 宝塚を目指す子が多い教室 ・・・先生が宝塚出身のことが多い
- プロバレリーナを輩出している教室 ・・・コンクール出場や留学をめざす
- 大人向けのクラスをしている教室 ・・・チケット制のオープンクラスが多い
実際は、細かく分かれているわけではなく、例えば④と⑥とか②と⑤とかミックスされてたりするケースがほとんどです。
なので、少し上のお姉さんたち=小学校高学年中学生の子たちがどんな感じかを見れたらイメージが付きやすいかもしれませんね。
月謝や発表会費用など
月謝に関しては、ホームページに記載されているケースがほとんどだと思いますが、載っていない場合は問い合わせてみましょう。
発表会費用に関しては載っていないケースが多いようなので、気になる場合は確認しましょう。
発表会の頻度は、教室によって様々ですが、年1回のところが多いようです。
費用は、年齢や出演する演目数、会場や生徒の人数によって結構違ってくると思います。
先生の経歴
先生のバレエの経歴を知ることで、どのような先生なのかとか教室の方向性とかがわかってきます。
ただ、プロダンサーで踊られていたとか、コンクールで入賞経験ありとかはあまり気にしすぎない方が良いかもです。
ご自分が踊るのと教える事って全く別物だと思うので。
通いやすさ
残念ながら、バレエ教室は、歩いて通えるとか、最寄り駅に必ずあるといったものではないんですよね。
習い始める時期にもよると思うんですけど、未就学児や小学校低学年なら、送迎が必要だと思います。
子供の幼稚園・保育園やお母さんのスケジュール、下のお子さんがいればその子との兼ね合いなども出てくると思うので、無理しない範囲で始めることが大切だと思います。
小学校に上がって少し経ったら自分で通うことができるかも考えて選ぶと、のちのち送迎が楽になるんじゃないかと思います。
まずは見学
今はほとんどの教室がホームページを持っていますから、調べて2~3教室をピックアップして見学に行ってみましょう。
電話で都合の良い日を確認して、できたらお子さんと一緒に行ってみましょう。
そして次の事を確認してみましょう。
- 小さな子もシニヨン(髪をうしろで束ねておだんごにする)をしているか→今はこれ普通かもですが、結構重要で、バレエのレッスンに対する姿勢が問われる気がします。長女が最初に行ってた教室はお団子しなくてもOKでした(^^;)
- 通っている子供たちの雰囲気や態度はお子さんに合いそうか
- レオタードやシューズなどに決められたものがあるのか
- レッスンの内容に付いていけそうか
- 先生のレッスンの仕方やお子さんが楽しそうに通えそうか
- 次のクラスのお姉さんたちの印象はどうか(お子さんの将来がなんとなく見えます)
- 年齢に応じた通う日数
- お月謝や発表会費用など
体験レッスンを受けてみる
多くの教室では無料体験レッスンを受けることができますので、お子さんが受けてみたい場合はぜひ受けて、実際のレッスンの雰囲気を感じることはとても大事だと思います。
発表会を観に行く
可能であれば発表会を観に行くことを断然お勧めします。
バレエを習うことの短期の目的はバレエの発表会かと思うので、その発表会を観ることで、その教室のことが結構わかったりします。
お子さんと一緒に見に行って興味を示して習いたい!って思うようでしたらぜひ習わせてあげてくださいね。
レッスン回数
未就学児
週1~2回でしょうね。
お子さんもですが、親御さんのスケジュールもありますからね。
無理せず、焦らずちょっとずつでいいと思います。
小学校低学年
変わらず1~2回くらいかなって思いますが、3年生くらいになると、将来コンクールに出てみたい!とか思うようになる子もいるようで回数を3~4回に増やす子もいるようです。
小学校高学年以上
お勉強も大変になってくるこのあたりからは、お子さんのバレエに対する向きあい方で変わってくるようです。
身体づくりや趣味程度でバレエを続ける場合は、週1~2回くらいでしょう。
コンクールに出てプロを目指したい子たちは、週5~6回という子も少なくありません。
バレエのお金問題
バレエを習うってお金がかかる!っていうイメージがありますよね。
始める前にどのような費用がかかるかわかっておくと安心ですよね。
バレエ用品
- レオタード ・・・¥4000、¥5000くらいからあります
- タイツ ・・・¥2000前後
- バレエシューズ ・・・¥2000~3000
- トウシューズ ・・・¥5000くらい (すぐに必要なわけではありません)
- その他 ・・・通うためのバッグ、シニヨンの際の髪のネットやピン、整髪剤、 防寒用のカシュクールやレッグウォーマーなど
合計すると、1万円~2万円くらいで用意できそうです。
入会金
だいたい5000円~1万円くらいでしょうか。
有名バレエ団付属の教室ですと数万円ということもあります。
月謝
これも地方によって、週何回通うかによって違ってきますので、ホームページなどで確認してください。
週1回=約5000円~ といったところが多いでしょうか。
これが週2回になったからといって1万円になるわけでは無く、8000円とかになるケースが一般的です。
発表会
催される回数は教室によって違いますが、年一回のところが多いようです。
教室によっては、発表会(大規模)と勉強会(小規模?)を交互に行うなど様々ですが、年に1回は舞台に立つ機会をもお受けている場合が多いと思います。
発表会の費用は教室によって様々です。
費用の内訳も、出演料、衣装代、お花代、お礼、後援会費などなど、、、
出演する演目数によっても変わってきます。
先にも書きましたが、相場で10万円くらいからでしょうか。。
衣装をレンタルするところではその費用が大きくなりますが、親やスタッフが手作りするところは費用は安く済むけど時間的負担がかかったりします。
私は仕事をしていたので、お金はかかったけど手作りするところではなかったので(後から知ったのだけれど)助かりました。
コンクール
これははっきり言ってお金がかかります。。。
ざっくり内訳を書き出してみると、
- コンクールレッスン代(音源代含む):5~10万円くらい・教室ごとに違います。コンクールの時期が重なったりするとまとめていくらみたいになることも。
- コンクール出場料:2~4万円くらい(コンクールによる)
- 衣装代:製作の場合=10万円くらい~/レンタルの場合=1万~3万くらい
- 交通宿泊費:遠方での場合はかなりの金額に! 先生の分は出場者全員で折半
- 引率代:レッスン代に含まれているケースもあります
- 準決選・決選出場料:通過ごとに5千円~1万円かかります。
- 先生へのお礼:結果次第で数千円の品物~数万円まで
- 出場の際に写真やDVD:各5千円~1万円くらいだったかな~
合計すると、地元のコンクールに出る場合でも10〜15万円くらい。
遠方になると約30万とかなりますね。。
我が家は地方なので、遠征してコンクールにでるとなると、この交通宿泊費が大きかったですね~。。。
一週間くらい連泊のコンクールとか死にそうでした(笑)
詳細金額は夫には内緒でしたね。。。
ま、おかげで娘たちは荷造りだけはうまいし早い人になりました。。。
娘二人がバレエをしている時の家計はボロボロでしたね。
私も一緒になってのめり込んでたこともあったかも。
そのあたりのことはまた別記事で。
最後に
習い事としてのバレエですが、親がかかわることが結構多いです。
圧倒的に女の子が多いので、かかわってくるのもママの場合が多いです。
なので特に働くママは、お仕事との兼ね合いとよく相談して決めてくださいね。
おだんご問題もあります。(レッスンにシニヨンをしていくのが基本)
自分でできるようになるのはだいたい小学校高学年から。
それまでは、朝からシニヨンをして学校に行くとか、知り合いに頼むとかしないとなりません。
我が家は自営業だったのでなんとかクリアしてましたが、どうしても仕事の都合で戻れない時があって、行きつけの美容師さんにお願いしたんですけど、結び方がゆるかったようでレッスンに集中できなかった~と言ってた時がありましたね。
パパにも協力してもらって、お迎えは行ってもらうとかしましょう。
それでも、かわいいチュチュを着て舞台に立つ姿、お団子して背筋を伸ばしてさっそうと歩く姿を見たくありませんか。
どこまでかかわるかは子供さん次第。
親御さんはかげで支えて応援してあげてくださいね。
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